治療院の経営を成功させるには？開業ステップと失敗しないポイント

「治療院経営を始めたい！」
「どうすれば成功できるの？」
「経営に失敗しないか不安…」

治療院経営を始める場合、事前に戦略を練っておくと成功しやすくなります。

何も学ばずに開業してしまうと、ノウハウ不足で失敗しやすくなるので注意が必要です。

この記事では、整骨院を開業して毎月150万円以上を稼いでいた僕が、以下の内容を中心に解説します。

• 開業前の準備
• 開業の流れ
• 治療院経営を成功させるコツ
• 成功事例

なお、僕のコンサル生の古田先生は、東京で整体院を営んでいます。セミナー事業と実店舗経営を並行して進めていました。子育てと経営を両立させつつ、開業初月で、月の売上は140万円を突破しました。

このように、治療院の経営についてしっかりと学ぶことで、開業当初から成功させられる可能性が高まります。

「治療院経営で少しでも早く成功したい」「集客方法について学びたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください！

治療院経営の現状と課題

治療院の経営を考えている方は、まずは業界の現状と課題を確認しておきましょう。ここでは、以下の内容について解説します。

1. 治療院経営者の平均年収
2. 治療院の市場規模
3. 治療院経営の課題

それぞれ、順に解説します。

1.治療院経営者の平均年収

柔道整復師の平均年収は約430万円で、日本の平均年収と比べて低い傾向です。月収に換算するとおよそ36万円程度が相場とされています。
参照：厚生労働省「職業情報提供サイト – 柔道整復師」

一方で、日本全体の給与所得者の平均年収は、478万円です。
参照：令和６年分　民間給与実態統計調査｜国税庁

これらの数値は「勤務柔道整復師」の目安ですが、治療院を経営する立場になれば、収入は自らの経営力によって大きく変わります。

治療院経営は工夫次第で高年収を望める一方、努力を怠ると平均以下の年収に甘んじてしまう恐れがあります。

成功するには、しっかりとした経営戦略を立てることが大切です。

2.治療院の市場規模

厚生労働省の「令和６年衛生行政報告例（就業医療関係者）の概況」によると、マッサージ院・鍼灸院・整骨院・整体院は約5万ヶ所存在しているといわれています。
参照：令和６年衛生行政報告例（就業医療関係者）の概況

株式会社矢野経済研究所が実施した「柔道整復・鍼灸・マッサージ市場に関する調査」によると、2023年の治療院の市場規模としては9,850億円となっており、高い売上を維持しています。
参照：柔道整復・鍼灸・マッサージ市場に関する調査を実施（2024年） | ニュース・トピックス | 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所

コロナ禍の影響がありつつも、毎年安定した売上を維持しているのが特徴です。

3.治療院経営の課題

柔道整復師が治療院を経営するには、いくつかの避けて通れない課題があります。

僕の無料メルマガでは、このような厳しい状況で安定した経営をしていくための秘訣を公開しています。講座の受講生は大半が月商100万円を突破しており、なかにはひと月で600万円の売上を叩き出す方もいます。

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治療院を経営する3つのメリット

治療院を自分で経営することには、勤務する場合には得られない魅力がたくさんあります。ここでは、治療院を開業し運営していくうえで、メリットを3つにまとめて紹介します。

1. 高収入を狙える
2. 年齢を気にせず働ける
3. 柔軟な働き方ができる

これから独立開業を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

1. 高収入を狙える

治療院経営の魅力は、自分の努力次第で高収入を目指せることです。勤務スタッフとして働く場合は、月給制で収入に上限があります。

さらに、口コミで評判が広がり指名予約が増えれば、安定した収益を確保できるだけでなく、スタッフを雇い店舗拡大を目指すことも可能です。

マーケティングや経営の工夫によって、地域に選ばれる治療院として成長できれば、年収1,000万円以上を実現するオーナーも珍しくありません。

2. 年齢を気にせず働ける

治療院経営は、年齢に左右されにくい仕事です。施術の技術や顧客との信頼関係が中心となるため、経験を積むほど価値が高まります。

むしろ年齢を重ねることで、安定した経営につながるケースも多くあります。

また、独立していれば定年もありません。体力や生活スタイルに合わせて働き方を調整できるため、無理なく長く続けられるのも魅力のひとつです。

3. 柔軟な働き方ができる

治療院経営者は、自分で働き方を自由に決められるメリットがあります。

営業時間や休日を自ら設定できるため、プライベートや家族との時間を大切にしながら働けます。

働き方の裁量が大きい分、心身のバランスを保ちながら長く続けやすい環境を作ることができます。

治療院を経営する注意点3つ

治療院を経営することには多くのメリットがありますが、一方で気をつけるべきポイントも存在します。

事前に次の注意点を把握して、対策を取れるようにしましょう。

1. 体力的な負担が大きい
2. 集客に時間と労力がかかる
3. 収入が不安定になる可能性がある

どれも大切なポイントなので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 体力的な負担が大きい

治療院の仕事は、想像以上に体力を使う仕事です。

予約が集中した日は、食事を取る時間もないほど忙しくなることもあります。そのため、体調管理は経営者にとって重要な責任のひとつです。

とくに開業初期は、施術だけでなく掃除・会計・備品の管理・事務作業など、運営業務をすべて一人で担うことも少なくありません。

安定した経営を続けるためには、無理のないスケジュール管理や休息をしっかり確保し、自身の健康を守りながら仕事に向き合いましょう。

2. 集客に時間と労力がかかる

治療院経営では、どれだけ技術力が高くても、顧客に来院してもらわなければ売上は生まれません。

さらに近年は、口コミやGoogleマップといった、オンライン上の評価が来院数を左右する時代です。施術の質を高めると同時に、顧客との信頼関係を大切にしましょう。

満足度を高めることで、リピート率や紹介を増やすことが重要です。地道な集客戦略を継続できるかどうかが、経営の安定性を左右します。

3. 収入が不安定になる可能性がある

治療院経営では、収入が月ごとに変動しやすいというリスクがあります。開業直後は知名度が低く、来院数が安定しない状況が続くことも珍しくありません。

固定給が得られる雇用とは異なり、売上がダイレクトに収入へ反映されるため、不安定になりがちです。

さらに、家賃・光熱費・広告費・人件費などの固定費は毎月発生するため、売上が少ないと自分の収入も十分に確保できない可能性があります。

また、リピート率を高める工夫や複数の集客経路を持つことが、安定経営を支えるポイントになります。

治療院経営を始める前に確認！開業前チェックポイント4つ

治療院を開業するにあたり、事前に準備しておきたいことは以下の4つです。

1. コンセプトとターゲットを決める
2. 開業に必要な資格を取得する
3. 開業時の初期費用と維持費を用意する
4. 立地と物件を探す

順番に解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1. コンセプトとターゲットを決める

コンセプトを決める際は、次の点を意識しましょう。

また、メインターゲットを具体的に設定すると、効果的なマーケティングが可能になり、費用対効果も良くなります。

コンセプトとターゲットを明確にすることで、集客しやすくなり経営戦略も立てやすくなるでしょう。

2. 開業に必要な資格を取得する

治療院を開業し、顧客に施術するために取得しておきたい資格の例は以下のとおりです。

いくつか組み合わせて取得しておくと、施術の幅がさらに広がります。

必要な資格を取得して、開業に備えましょう。

3. 開業時の初期費用と維持費を用意する

開業には、次のような初期費用がかかります。

初期費用は最低でも、200～500万円程度を見積もっておきましょう。

一方、ランニングコストとしては次の費用が必要です。

1人経営者の場合、ランニングコストは毎月20万円〜50万円程度かかると考えておきましょう。

初期費用は工夫すれば安く抑えることも可能ですが、顧客に与える印象が悪くならないように注意しましょう。

4. 立地と物件を探す

次のようなポイントを意識して、立地や物件を選びましょう。

やること	ポイント
立地の選定	・人通りが多い ・競合院が少ない ・ターゲット顧客が多く住んでいる
物件探し	・内装工事ができる ・バリアフリーになっている ・賃料が適正である

また、自治体によっては構造設備基準が細かく定められている場合があるため、事前に保健所に相談して必要な情報を収集しておくことをおすすめします。

治療院経営・開業の流れ5ステップ

ここでは、治療院開業までの流れを5つのステップに分けて説明します。

1. 事業計画を立てる
2. 設備や器具の準備と内装工事を行う
3. 開設届を提出する
4. 保健所の検査を受ける
5. 広告宣伝とプレオープンの実施

それでは順に見ていきましょう。

ステップ1：事業計画を立てる

治療院経営の第一歩は、明確な事業計画を立てることです。感覚や勢いだけで開業すると、資金不足や集客面でつまずきやすくなります。

そのうえで、経営の方向性を数字で示すことが重要です。

これらを具体的にシミュレーションし、事業計画書としてまとめておくことが大切です。

事業計画は今後の経営判断の指針となるだけでなく、金融機関から融資を受ける際にも欠かせない重要な書類となります。

しっかりとした計画を立て、安定した治療院経営をスタートさせましょう。

ステップ2：設備や器具の準備と内装工事を行う

構造設備基準は地域によって内容が異なるため、管轄の保健所に確認する必要があります。構造設備基準を確認したら、必要な設備や器具を準備しましょう。

これらを揃えたら、内装工事に取りかかります。業者に発注する際は、構造設備基準の内容を忘れずに伝えましょう。

ステップ3：開設届を提出する

開設届の提出期限は「開設後10日以内」とされていますが、保険診療を行う場合は営業開始の1週間前には提出しておく必要があります。

開設届を提出する際に開設検査手数料を納めて、立入検査日時の調整を行います。

このように開業時には行政でもやることがたくさんあるため、何が必要のかを早めの段階で整理しておきましょう。

ステップ4：保健所の検査を受ける

届け出が受理されると、保健所の担当者による立入検査が行われます。検査では提出書類をもとに、施術所の構造（面積・照明等）や消毒設備などについてチェックされます。

管轄の消防署に相談しながら、基準を満たせるように準備を整えましょう。

ステップ5：広告宣伝とプレオープンの実施

開業が近づいてきたら、広告宣伝とプレオープンを行います。

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治療院経営で失敗する3つの理由

治療院経営で失敗する理由として多いのが、以下の3つです。

1. 清潔感がない
2. 楽な方法に逃げてしまう
3. リピート率を高める戦略を立てていない

ひとつでも当てはまっていないか、セルフチェックしてみてください。

1. 清潔感がない

最近では治療院でも清潔感を見られることが多いので、十分に注意する必要があります。

清潔感が欠けて見える治療院の例としては、次のようなケースが挙げられます。

• 床やスリッパが汚れている
• カーテンや照明が古く暗い印象を与える
• 院内の掲示物やPOPが色あせている

こうした要素は実際の衛生状態に関わらず「なんとなく汚そう」という印象を与えてしまいます。

普段の清潔感はもちろん、写真にも気を遣うのが大切です。汚らしい印象を与える写真になっていないか、十分にチェックしたうえで画像を掲載してみてください。

2. 楽な方法に逃げてしまう

近年では、SNSや動画サイトなどで「○ヶ月で売上○倍」「放置で集客できる」といったノウハウ情報を目にする機会が増えています。

一見魅力的に感じられますが、中には再現性が低く、長期的な経営には結びつかないものもあるため注意が必要です。

楽に儲かる方法はないことを自覚して、今取り組まなければならないことに打ち込みましょう。地道に集客を続けることで初めて、治療院経営で成功できます。

本格的な集客力を身につけるためにも努力し続けて、さらなる売上を狙っていくことが大切です。

3.リピート率を高める戦略を立てていない

サービスの改善も大切ですが、相手に寄り添う姿勢がないと顧客はついてきません。顧客に対して積極的にコミュニケーションを取ると、リピートを得るヒントにつながります。

「なぜ治療院に通う必要があるのか」「今までどのような治療を受けて失敗したのか」といったポイントを重点的にヒアリングして、顧客の課題を洗い出していきましょう。適切な提案ができれば、自然とリピート率が向上していきます。

治療院の経営を成功させるためには、集客施策の実施だけではなく顧客との向き合い方も大切です。相手に寄り添いながら課題を聞き出して、適切な提案ができるように心がけてみてください。

リピート率を上げる方法は関連記事「【対応必須】リピート率を上げる3つの方法！リピーター率との違いや計算方法を解説」で解説しています。ぜひお読みください！

治療院経営を成功させる5つの戦略

治療院経営を成功させる戦略として、以下の5つが重要です。

1. 顧客の気持ちを考える
2. 複数の広告を打ち出す
3. 広告同士の誘導を意識する
4. 問診のテクニックをマスターする
5. 集客では速効型と積み上げ型を併用する

どのような戦略なのか、ひとつずつ見ていきましょう。

1. 顧客の気持ちを考える

自分の売上を上げたいという気持ちを先行させてはいけません。相手がどんな感情を持つのか、イメージしながらサービスや広告を展開しましょう。

何を考えているのかイメージする癖をつけると、より魅力的な広告を打ち出せるようになります。自分目線ではなく、顧客目線で物事を考えられるようにしましょう。

2. 複数の広告を打ち出す

さまざまな手法を駆使すると人の記憶に残りやすくなるためです。

何回もいろいろな媒体でCMを見ているとその商品を覚えるようなイメージです。

人によっては、とくに興味がないCMなのに覚えてしまったということもあるはず。人々のイメージに残る効果的な戦略なので、ぜひ試してみてください。

整骨院や治療院におすすめの広告は関連記事「【効果抜群】整骨院の集客におすすめな広告5選！規制の概要や運用のコツを解説」で解説しています。ぜひ参考にしてください！

3. 広告同士の誘導を意識する

広告同士の誘導に成功すると、顧客への接触を増やせます。たとえば「チラシ→LINE」「X（旧Twitter）→YouTube」といった形で誘導を促せると理想的です。

お手本なしで誘導を作るのは難しいので、良いと思った例があれば積極的に導入してみましょう。

4. 問診のテクニックをマスターする

問診のテクニックを身につけると、顧客の具体的な情報を聞き出せます。どこで悩んでいるのかわかり、的確なアプローチができるので、さらなるリピートにつながるでしょう。

問診を上手く行うと「以前、治療院に通っても効果が出なくてつらい思いをした」といった、具体的な悩みが掘り出せます。

問診のテクニックは、関連記事「【極意】問診のコツ10選！聞くべき項目や3つの成功事例を徹底解説」でまとめています。いずれも効果的なテクニックのみを厳選しているので、ぜひチェックしてみてください！

5. 集客では速効型と積み上げ型を併用する

集客方法には、速攻型と積み上げ型の2つのタイプがあり、お互いのデメリットを打ち消せるのでより盤石な集客体制を築けます。

種類	概要	集客例
速攻型	・出せばすぐに売上が上がる ・継続しないと十分な効果が出ない	チラシ、広告など
積み上げ型	・時間をかけて予約に持ち込む ・効果が出るまで時間がかかりやすい	SNS（LINE、Instagramなど）

どちらか片方だけだと、安定した集客を実現できません。両方の集客方法を同時に実践しましょう。

なお、そのほかの治療院経営戦略や売上アップのコツに関しては、僕の無料メルマガで公開しています。今なら有料級の特典をプレゼントしているので、この機会にぜひご登録ください！

治療院経営で大きく売上を伸ばした成功事例3選

治療院経営で大きく売上を伸ばした成功事例として、以下の3つをピックアップしました。

1. ニシスポーツメディカル
2. リライフ整体院
3. ほっと整骨院

それぞれどのように結果を出したのか、ひとつずつ見ていきましょう。

1. ニシスポーツメディカル

ニシスポーツメディカルは、大阪府大阪市にあるスポーツ障害に特化した治療院です。

すでにコンサルを受けて成功していた知り合いの紹介もあり、僕のところに来てくれました。彼は速攻型と積み上げ型集客をバランスよく行い、月の売上が200万円までアップしています。

現在では安定して月100万円以上の売上が出ており、年商1億円を目指しているそうです。

2. リライフ整体院

リライフ整体院は、愛知県春日井市にある治療院です。もとから150万円という高い月商でしたが、さらに売上を伸ばすべく僕のコンサルに興味を持ってくれました。

現在では技術よりも接客を見直すことで売上が230万円にまで達しており、さらなる飛躍を見せてくれています。

3. ほっと整骨院

ほっと整骨院は、千葉県柏市にある治療院です。スタッフの技量を束ねるだけの力がなく、コンサル受講前は月商60万円程度でした。

とくにアナログな集客方法の重要度を理解してもらい、自分で考える思考が身についたことが成功要因だと言ってくれました。

成功手法をきちんと取り入れて、素直に実施して成功した例のひとつといえます。

治療院経営についてよくある質問

最後に治療院経営でよくある質問を紹介します。

1. 治療院の間取りはどのくらい必要？
2. 治療院経営を成功させる集客方法は？

開業前に不明点をなくして、スムーズに取りかかれるようにしましょう。

1.治療院の間取りはどのくらい必要？

治療院を開業する場合の間取りは、構造設備基準を満たす必要があります。

参照：東京都保険医療局 ｜施術所開設の手引き

さらに、自宅やマンションで開業する場合は、以下の条件を満たさなければなりません。

これらの基準を満たしていないと、保健所の人が来た場合に是正工事を求められる可能性があります。開業が遅れてしまう可能性があるため、しっかり計画を立てて準備をしてみてください。

2. 治療院経営を成功させる集客方法は？

治療院経営を成功させるには、集客が不可欠です。開業当初は知名度が低いため、自分からアクションをしなければ治療院の存在を知ってもらえません。

そこで、おすすめの集客方法は、以下です。

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